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不妊に悩む働く女性、鍼灸の効果は?

2017年2月23日7:11 PM カテゴリー:不妊症

 
  • -目次-
  • 1.不妊症とは?
  • 2.不妊症に効果のある鍼灸治療
  • 3.鍼灸が効果のある不妊症のタイプ
  • ⑴排卵障害
  • ①高プロラクチン血症
  • ➊機能性高プロラクチン血症
  • ❷薬剤性高プロラクチン血症
  • ❸腫瘍性高プロラクチン血症
  • ②多嚢胞性卵巣症候群
  • ③卵巣機能不全(卵巣機能低下症)
  • ➊視床下部の機能低下
  • ❷卵巣の機能低下
  • ⑵卵管通過障害
  • ➀卵管の癒着
  • ②キャッチアップ障害
  • 4.まとめ
 

 

1.不妊症とは?

不妊症とは、何らかの治療をしないと、それ以降、自然に妊娠する可能性がほとんどない状態をいいます。

日本では、近年、不妊に悩む人は、年々、増加傾向にあるとされています。

厚生労働省の調査には、以下のようなデーターがあります。

体外受精新生児の割合が、2004年は1.64%、2010年は2.70%と約1.6倍になっています。

これは、結婚年齢の上昇や子宮内膜症などの病気の影響、ストレスなどによる生理痛・生理不順、男性のEDやセックスレスなど、さまざまな問題が影響していると考えられます。


 

2.不妊症に効果のある鍼灸治療

不妊症に「鍼灸治療が、効果があります」というサイトをよく見かけますが、本当なのでしょうか?

中には、「妊娠率90%」などと書かれているサイトもあります。

どの程度、鍼灸治療が不妊症に効くのか、いくつかの論文の内容を以下にご紹介します。


○2002年のアメリカ生殖医療学会の報告

体外受精(IVF)を受ける女性160人を2つのグループに分けて、鍼治療の効果をみています。

グループ分けは、以下の通りでした。

1.鍼治療群:体外受精の際に、受精卵を子宮に戻す前後に、鍼治療を実施

2.通常群:鍼治療をしない、通常の体外受精を行った

結果は、1の鍼治療群の妊娠率が42.5%で、2の通常群の妊娠率が26.3%と、鍼治療群が大きく上回ったそうです。

 

○2006年の日本生殖学会での報告

体外受精を5回以上行っても、妊娠できなかった女性114人に鍼治療を実施したところ、約4割にあたる49人が妊娠に至ったとあります。

49人の内、4人が自然妊娠で、30人は、鍼灸治療後の次の体外受精で妊娠したそうです。

 

○2006年のデンマークでの報告

273例を胚移植日に鍼治療をおこなった組みは36%が妊娠、鍼治療を実施しなかった組みは22%が妊娠したことにより、鍼治療が有効であると推測されたとあります。

 

○2009年の英国医師会での報告

体外受精を受けた女性1,366人を胚移植から1日以内に鍼治療を受けたグループと、偽鍼を受ける、または、鍼治療を受けなかったグループで比較検討しています。

結果は、鍼治療を受けると妊娠率が65%高くなったそうです。

 

〇2009年の全日本鍼灸学会での報告

基礎体温の高温期がなく無排卵周期症の可能性のある不妊女性6名に鍼灸治療を実施。

半年後に2名に高温期があるようになり、1年後には5名に高温期が認められるようになったそうです。

 

○2014年の全日本鍼灸学会での報告

①西洋医学的な治療を受けても子宮内膜の厚さが8mm以上にならない不妊歴、平均6.6年、年齢、平均35歳の女性5名に鍼灸治療を実施。

すべての例において、子宮内膜の厚さが基準以上になったそうです。

②胚移植を2回以上、行っても妊娠できなかった不妊歴平均4.2年、平均年齢32.8歳の女性9名に鍼治療を実施。

子宮への血流量が増加し、妊娠を向上させる可能性が示唆されたとあります。

③高度生殖医療による妊娠率は4回以上になると10%以下と言われています。

4回以上、高度生殖医療を受けた女性31人に鍼灸治療を行った後に、凍結融解は移植を実施したところ、41.5%の妊娠率だったそうです。

高度生殖医療単独であれば、妊娠率が10%以下ですが、鍼灸を併用すると41.5%と、有意にその効果があることが分かりました。

 

どの論文も鍼灸単独ではなく、人工授精や体外受精の際に、鍼灸治療を併用すると、併用しないよりも妊娠率が上がると言う内容になっています。

また、全日本鍼灸学会での報告には、鍼灸治療により子宮内膜が厚くなった、子宮への血流量が改善、基礎体温のコントラスを作ることなどにより、鍼灸治療で不妊症が改善される根拠を推測しています。

残念ながら鍼灸単独での不妊治療の効果を明確に示した論文は、今のところ見当たりません。

症例報告は、当院を含め多くの鍼灸院のサイトや学会での報告も有ります。

このようなことから考えますと、あなたが、「お薬は飲みたくない」、「人工受精や体外受精は嫌」、あるいは「できれば、自然妊娠で」と思わないのであれば、西洋医学と鍼灸治療を併用することが結果的には、早く妊娠できると言えそうです。

 

 

3.鍼灸が効果のある不妊症のタイプ

では、鍼灸治療はどのような不妊症を改善できるのでしょうか?

不妊症の原因は多くありますが、その中でも「排卵障害」、「卵管の閉塞、狭窄、癒着」および、男性不妊の3つの頻度が高く、3大原因とされています。

この中でも排卵障害による不妊症は、鍼灸治療の効果が期待できます。

また、西洋医学で原因不明の不妊と診断された場合は、より鍼灸治療の効果が期待できます。

⑴排卵障害

生理周期が25~38日ではなく、基礎体温の2相性にコントラスがない場合は、排卵障害の可能性があります。

排卵障害の原因もさまざまですが、高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、環境の変化などによる大きな精神的ストレス、責任のある仕事、繁忙などの持続するストレスは、生理不順・生理痛となり、不妊症の引き金になります。

また、短期間での極端なダイエットにより生理不順、場合によっては生理が来なくなり、不妊症になります。

①高プロラクチン血症

プロラクチンというホルモンは、脳の下垂体と呼ばれるところから分泌され、乳腺を刺激して母乳を出すように働きかけます。また、女性ホルモンの黄体ホルモンの分泌を促進します。

このプロラクチンの分泌が増えすぎ増すと、排卵が起きなくなり生理が止まります。

これを高プロラクチン血症と呼んでいます。

中国の医科大学での研究で、高プロラクチン血症による不妊症に対して、鍼灸治療が効果あったという報告があります。

高プロラクチン血症による不妊症の女性60名を、週に1回の鍼治療を受けたグループと投薬治療を受けたグループに分け、比較検討しています。

結果は、1年後、鍼治療のグループは43%が妊娠、投薬のグループは20%が妊娠したそうです。

また、投薬のグループは、副作用に悩む方が63%いたのに対して、鍼治療のグループは、副作用の訴えがなかったそうです。

この高プロラクチン血症には、大きく以下の3タイプがあります。

・機能性高プロラクチン血症

・薬剤性高プロラクチン血症

・腫瘍性高プロラクチン血症

この中でも、機能性高プロラクチン血症に鍼灸治療は効果的です。次に、薬剤性高プロラクチン血症となります。

腫瘍性高プロラクチン血症は、効果が期待できるケースもありますが、少ないです。

 

➊機能性高プロラクチン血症

プロラクチンは下垂体へ指令を出す脳の視床下部の影響を受けます。

視床下部には、プロラクチンの分泌を促進するホルモンと、抑制するホルモンがあります。

通常は、抑制するホルモンが強く作用しています。

このホルモンはドーパミンと呼ばれています。

何らかの原因で、このドーパミンが不足しますと、プロラクチンを放出する作用への抑制が弱くなり、血液中にプロラクチンが増え、高プロラクチン血症となります。

機能性高プロラクチン血症は、ほとんどがこのパターンで生じます。

では、なぜ、ドーパミンが不足するのでしょうか?

ドーパミンは、脳内の重要な神経伝達物質の内の一つです。

その作用は、運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習など多岐にわたります。

あなたが、日常生活を送るのに欠かせない物質と言えます。

働く女性であるあなたが、責任のある仕事やタイトな締め切りに追われますと、ストレスが持続します。

この時にドーパミンが多く放出され、あなたのやる気が出て、仕事をこなすことができます。

ただ、この状態が長く続く、あまりにも大きな責任などになりますと、過剰にドーパミンが分泌され、そのストレス対応に使用されます。

当然、ドーパミンが不足状態になります。

他にも、栄養失調や栄養障害によりドーパミンを含めた神経伝達物質、ホルモンを作る材料が不足して、結果としてドーパミンの不足になります。

ドーパミンの不足状態が続きますと、プロラクチンの分泌にかかる抑制の力が弱くなり、結果として、プロラクチンの放出量が増え、血液中のプロラクチン量が増加します。

鍼灸治療はストレスからくる機能性高プロラクチン血症の改善には効果があります。

これは、手や足のツボに鍼をしますと、脳へ血流が増えることによります。

脳へ十分に血液が送られますと、栄養をたっぷりと受けた脳からドーパミン放出が盛んになるからです。

鍼灸治療には、お薬の副作用を軽くする作用もあります。

高プロラクチン血症には、カバサール剤などがよく用いられますが、副作用として吐き気、嘔吐、食欲不振、胃の不快感、便秘などが起こることがあります。

吐き気や嘔吐などが強く出ますと、お薬を飲む事が嫌になってきます。

このような時に、鍼灸治療を併用しますと、副作用が軽くなり、お薬の効きも良くなってきます。

高プロラクチン血症に対する鍼灸治療は、鍼灸単独でも、お薬との併用でも、どちらでも対応できます。

この点は、鍼灸治療の特徴といえます。

 

❷薬剤性高プロラクチン血症


睡眠薬、精神安定剤、胃薬の中には、ドーパミンを抑える働きのある薬があります。

これらの薬を長期間にわたり服用しますと、一時的に高プロラクチン血症を引き起こすことがあります。

通常は、お薬を飲むことを止めますと、改善されます。

ただ、不眠、不安などの症状がありますと、自律神経の働きが乱れ、その結果、ドーパミンやセロトニン不足を招き、また、高プロラクチン血症になることもありえます。

この時に、鍼灸治療を受けますと、不眠、不安などが解消され、自律神経の働きも安定し、不妊治療の改善に繋がります。

 

❸腫瘍性高プロラクチン血症

脳の下垂体にできる、「できもの」による高プロラクチン血症です。

下垂体には、よく「できもの」ができますが、若い女性に多いのは、下垂体腺腫と呼ばれるものです。

99%は良性です。

この腫瘍からプロラクチンが作られ、高プロラクチン血症となります。

鍼灸治療で対応できないことはありませんが、西洋医学にお任せするのがベターな高プロラクチン血症です。

 

②多嚢胞性卵巣症候群

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、若い女性の排卵障害で多く見られる病気です。

卵巣に多くの卵胞ができますが、発育するのに時間がかかる、卵巣の表面が厚く、なかなか排卵できません。

主な原因は、卵巣内の男性ホルモンが多いことです。

スウェーデンで実施された臨床試験の結果から、鍼灸治療が多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の改善が期待できると示唆されています。

84名の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性を以下の3グループに分け、臨床試験を実施しています。

1. 鍼灸治療を受ける組

2.週に3回運動をする組

3.運動と食事改善の指導を受けただけの組

結果は、鍼灸治療を受けた組が、生理不順の改善、男性ホルモンの低下を確認した割合が、他の組に比べて高かったそうです。

多嚢胞性卵巣症候群の自覚症状には、以下のようなものがあります。

1.生理周期が35日以上

2.最近になって生理不順になった

3.生理前にニキビが多くなってきた

4.少し毛深くなってきた

5.最近、肥えてきた

多嚢胞性卵巣症候群の原因は、現在のところよく分かっていませんが、以下のようなことが考えられています。

「黄体形成ホルモンの過剰な分泌、あるいは、卵巣において自律的に男性ホルモンの一つであるアンドロゲンを多く作りだすことにより生じる」

他には、生理周期を作っている視床下部-下垂体-卵巣系の機能異常と自律神経の働きを調整している視床下部-下垂体-副腎系および、糖の代謝異常などが複雑に関係していると考えられています。

黄体形成ホルモンの分泌に強く関係しているのは、視床下部-下垂体-卵巣系です。また、自律神経を調整する視床下部-下垂体-副腎系も関与しています。

これは自律神経が血流や血管の動き、さまざまな神経の働きを調整しているからです。

卵巣における自律的な男性ホルモンの増加は、卵巣への血流や、卵巣支配している神経に働きが影響しています。

ここにも、視床下部-下垂体-副腎系が絡んできます。

また、糖の代謝異常は、お腹の内臓脂肪に影響を与えます。

内臓脂肪の変化により、肥満と関係するレプチンというホルモンの量が変わります。

脳の視床下部の上位に当たるところにキスペプチンニューロンという神経があり、内臓のレプチン量をモニタリングしています。

そして、女性ホルモンの分泌を指示している性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)に指令を出しています。

糖代謝の異常により生理不順となり、多嚢胞性卵巣症候群を引き起こすのではと、考えられているのはこのことによります。

このように多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、複雑に絡み合って生じています。

鍼灸治療は、これらの複雑な状態をまとめて改善することが可能です。

手や足のツボに鍼をしますとその刺激が、脊髄を通り脳の視床下部や扁桃体に伝わります。

刺激を受けた視床下部や扁桃体からセロトニン、β―エンドルフィン、ドーパミンなどの物質が放出され、生理周期、自律神経の乱れを調整します。

また、鍼刺激は血流量を増やしますので、脳への血流が増え、栄養を十分に受けて脳は、疲労から回復することができます。

鍼灸刺激と脳機能について、詳しくは、以下のサイトを参考にしてください。

鍼刺激と脳機能

これらのことにより、鍼灸治療が多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を引き起こしているとされる黄体形成ホルモンの過剰な分泌や生理周期、自律神経を支配しているフィートバック機構の乱れを改善できることが理解できます。

鍼灸治療は、子宮や卵巣の血流改善や、そこを支配している神経の興奮を抑制することもできます。

このことにより卵巣機能が正常になり、卵巣において自律的に起きる、男性ホルモンを多く作りだすことに、制限をかけることが期待できます。

こちらに関しましては、詳しくは以下のサイトを参考にしてください。

卵巣機能

鍼灸治療により自律神経の働きが正常化されますと、当然、胃腸の働きも良くなります。

その結果、糖代謝機能が正常化へと進み、レプチン量も適正となり、キスペプチンニューロンが性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)に適切な指令を出し、生理周期が正常になることが期待できます。

こちらに関しましては、詳しくは以下のサイトを参考にしてください。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/73/3/73_202/_pdf

このように鍼灸治療は、生理周期、自律神経、卵巣機能、糖代謝機能などを同時に改善することができ、複雑に絡み合って生じる多嚢胞性卵巣症候群の改善に繋がります。

 

③卵巣機能不全(卵巣機能低下症)

身内の死亡、転職、責任のある立場につくなどの大きな精神的ストレス、環境の変化により、生理不順になることはよくあります。

場合によっては、何ヶ月も生理が来なくなることもあります。

また、激しい運動や、極端なダイエットにより、生理不順や無月経になることがあります。

これを卵巣機能不全と呼び、排卵障害の内の一つになります。

動物を使った基礎の実験結果ですが、鍼刺激によりストレスによる卵巣機能不全の改善が期待できることを示唆しています。

卵巣機能不全の改善

また、上でご紹介しました、鍼灸治療と卵巣機能との関係のサイトも参考にしてください。

鍼治療と卵巣機能の関係

卵巣からの女性ホルモンの分泌は、脳の視床下部からの指令で調整され、以下のようなフィートバック機構があります。

 

視床下部から放出される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を分泌

脳の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)からなる性腺刺激ホルモンの分泌

卵巣から卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌

視床下部が、血液中のエストロゲンとプロゲステロンの量をモニター

 

あなたの生理周期は上のようなフィートバック機構により作られています。

これを「視床下部-下垂体-卵巣系」と呼んでいます。

卵巣機能不全(卵巣機能低下症)はこのフィートバック機構の乱れで生じます。

卵巣機能不全(卵巣機能低下症)には、大きく卵巣の機能に問題がある場合と、視床下部の機能に問題がある場合があります。

 

➊視床下部の機能低下

特に、視床下部の乱れの影響が大きいです。

では、なぜ、ストレスや環境の変化などで、視床下部の働きは乱れるのでしょうか?

視床下部には、生理周期だけでなく、自律神経のフィートバック機構もあるからと言えます。

例えば、会議でプレゼンテーションをするとなりますと、緊張して動悸や発汗することが起きます。


これは、緊張感に対して交感神経が反応し、準備しているからです。

交感神経が興奮しますと、心臓の拍動が早くなる、発汗するなどの反応が起きます。

この状態が続き、また、なるのではと不安を感じ、その不安感で、症状を引き起こすのが、自律神経失調症と言えます。

自律神経のフィートバック機構は、「視床下部-下垂体-副腎系」です。生理周期のフィートバック機構と同じようなルートをたどっています。

 

昔は、お互いに影響することはないとされていましたが、近年の研究で影響があるのではとされています。

あなたが強いストレスを感じ、不安になりますと、自律神経だけでなく、生理も乱れます。

生理周期のバランスが崩れますと、当然、女性ホルモンのバランスも崩れます。

受精のために成長するために必要なエストロゲンの量が少ないと、上手く受精できません。

受精後に成長・維持するために必要なプロゲステロンの量が少ないと、妊娠・出産に至りません。

卵巣機能不全(卵巣機能低下症)による不妊症は、このような感じで起きています。

そして、意外に西洋医学は、このタイプの不妊症の改善を不得意にしています。

鍼灸治療は、脳の視床下部に働きかけ、その機能を改善できますので、女性ホルモンのバランスの崩れ、自律神経の乱れにより身体の症状のどちらにも効果的です。

また、激しい運動や、極端なダイエットにより卵巣機能不全(卵巣機能低下症)が生じることもあります。

この理由は長らく分かっていませんでしたが、近年の研究である程度、解明されています。

激しい運動や極端なダイエットは、内臓脂肪を減らします。


内臓脂肪の中に食欲を低下させるレプチンというホルモンがあります。

脳の視床下部には、このレプチン量をモニタリングしているキスペプチンニューロンがあり、ここからキスペプチンが分泌され、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を調整していることが分かってきました。

この時に、レプチンの量が少ないとキスペプチンニューロンはキスペプチンを分泌しません。

これにより、性腺刺激ホルモン放出ホルモンから下垂体に「女性ホルモンを分泌させるように指示しなさい」と言う司令が行かなくなります。

結果、女性ホルモンが分泌されず、生理が来なくなります。

 

このようなことから、激しい運動や極端なダイエットにより、卵巣機能不全(卵巣機能低下症)が生じるのではと、現在では、考えられています。

鍼灸治療では、このような卵巣機能不全の改善ができます。

手や足のツボに鍼をしますと、その刺激が脊髄を通り、脳の視床下部に伝わり、視床下部の働きを改善できるからです。

視床下部に刺激を伝えますので、生理周期のフィートバック機構と自律神経のフィートバック機構のどちらにも作用することができます。

卵巣機能不全(卵巣機能低下症)はどちらのフィートバック機構が乱れても起きる可能性がありますが、鍼治療はどちらにも同時に作用しますので、どちらが現任と考えることなく改善が可能と言えます。

これは、一つに鍼刺激により脳への血流量が増えるからです。

卵巣機能不全や自律神経失調症は、ある意味、持続されたストレスなどで疲れている状態といえます。

その疲労を取るには、栄養が多い、酸素も多い、新鮮な血液を送り込むことです。

鍼刺激により脳への血流が増え、「疲労」から回復し、症状が改善されていきます。

鍼刺激により、脳血流が増えることは、以下のサイト参考にしてください。

【鍼刺激と脳血流】

また、極端なダイエット後の生理不順や無月経には、鍼灸治療により身体全体の改善を図ることにより、内臓脂肪が適正となり、元に戻るようになっていきます。

 

❷卵巣の機能低下

卵巣は、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の刺激を受け、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。

この働きが上手く機能しないのが、卵巣自体に問題のある卵巣機能不全と言えます。

エストロゲンは副腎由来の男性ホルモンが変化して作られますが、基礎体温における「低温期」がしっかりとしていないと、その作用が落ち、エストロゲンの分泌量が少なくなると考えられています。

また、「高温期」に十分に体温が上がらないと、プロゲステロンの分泌量が減るとされています。

このように基礎体温の2相性がはっきりとしていない状態は、卵巣自体の機能が低下していると言えます。

卵巣への血流量低下も、卵巣自体の機能低下を引き起こします。

基礎体温のコントラストには、「睡眠」が関わってきます。

これは、寝ている間に、昼間活動した身体や脳に溜まった「熱」を放熱し、リセットするからです。

鍼灸は不眠の解消ができ、また、睡眠の質を改善することができます。

少し話題がそれますが、明治国際医療大学の認知症の研究で、鍼灸治療により睡眠の質が改善され、認知症の進行を抑えたという報告があります。

また子宮・卵巣への血流量を改善することもできます。

腰や仙骨の周辺のツボの鍼をすることにより、子宮や卵巣に伸びている神経が活性化され、その結果、血管運動を良くして、血流が増えていきます。

鍼灸治療により、睡眠の質を改善し、子宮・卵巣への血流を改善することで、卵巣自体の機能低下を回復させ、妊娠へと導くことが期待できます。

 

⑵卵管通過障害

➀卵管の癒着

卵管は、卵巣から排卵された卵子が、子宮へと向かう道であり、また、精子が、卵子と出会うために進む道でもあります。

その卵管が、狭くなる、詰まる、癒着などにより、卵管の動きが不自由になり、受精が難しくなる、受精卵が子宮へと進めなくなり、不妊となります。

鍼灸治療では、癒着による卵管通過障害の改善は期待できます。

癒着とは、本来ははなれている組織が、炎症によりくっつくことです。

くっつく度合いが強い場合は、手術が選択肢になりますが、西洋医学的にあまり問題のない程度の癒着であれば、血流を改善することにより、癒着が消えていきます。

これは、炎症が起きますと、その場所の血管が傷つきます、傷ついた血管を修復するために化学物質が必要ですが、その化学物資を運んでくるのが血液だからです。

鍼刺激により、子宮・卵管・卵巣への血流が増えることにより、卵管の癒着が改善されることが期待きます。

 

②キャッチアップ障害

排卵時に卵巣から飛び出た卵子は、卵管采に受け取られ、卵管へと進んでいきます。

この卵管采の機能が低下しますと、卵子を上手く取り上げられないので、不妊になります。

これをキャッチアップ障害と呼んでいます。

この場合も、卵管が周囲の臓器と癒着することにより、卵管采の動きが悪くなり、卵巣を上手く包み込めないために、卵子の取り込みに失敗すると考えられています。

原因は炎症にありますので、鍼灸治療により子宮・卵管・卵巣への血流を良くすることで、炎症が解消され、結果として卵管采の動きが良くなり、卵子を上手く取り込めるようになります。

ただ、残念ながら、この辺りのことを科学的に研究した、実験結果はありません。

あくまで、鍼刺激により、子宮・卵管・卵巣の血流が良くなるので、その結果、炎症が解消され、癒着がなくなるのでは、という推定でしかありません。

 

 

4.まとめ

鍼灸治療が不妊症に効果があることは、いろいろな研究により解明されてきています。

ただ、鍼灸単独での検証は少ない傾向にあります。

あなたが、「どうしても自然妊娠を」、「体外受精は嫌」、「お薬は飲みたくない」などと思わなければ、西洋医学と併用することが、現時点では、ベストといえそうです。

鍼灸治療の効果は、子宮・卵巣の血流を改善し、栄養を送り込み、女性ホルモンの分泌を増やし卵子に栄養を与える、子宮内膜を厚くすることにあります。

また、生理周期や自律神経のフィートバック機構に働きかけ、その乱れを調整することができます。

妊娠のための場所の調整と、それを支配している脳の働きを改善することが同時にできます。

働く女性であるあなたは、忙しく、ストレスに囲まれながら生活しているといえます。

また、デスクワークが中心になりますと、脚の付け根に圧迫が生じ、その結果、足先からの静脈血の戻りが悪くなり、子宮・卵巣へ血液が十分に行かないことが起きてきます。

その際に、その周辺の神経も圧迫しますので、神経の伝達が上手くいかず、子宮・卵巣の機能が乱れることもあります。

それらにより子宮・卵巣の働きや脳の働きが乱れ、不妊症になっていることが多くあります。

鍼灸治療は、そんなあなたの想いに応え、不妊症を改善し、元気な子供を出産するお手伝いができます。

 


 

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