2026.8.22
【生理不順】大阪府、40代、女性、鍼灸治療のケース

大阪府の患者様:一番困っていること「生理が2週間以上遅れる」
今回の症例では40代女性の患者様が夏風邪から起こった生理不順の悩みがあり、施術を行った所から始まります。
治療前までの状態をお聞きすると「夏風邪を引き、高熱を出し1週間ほど仕事を休み、風邪は治ったが、その後、からだがだるくて仕方がない。また、生理が乱れ困っている。」とのことでした。
また、生理不順から起こるイライラが更年期ではないかと心配もされておられました。
生理不順以外にも、幾つかの症状をお伺いしました。

・頭痛や腰痛もひどくなり、仕事に支障が出てきているが、何とか対応している
・腰は鈍痛が持病だが、今回は、背中や足全体にまで突っ張った感じがあり、無意識に叩いてしまう
特に右側が酷い感じがする
・頭痛は肩こりが酷くなると、起きるのがパーターンで、お風呂に入ったりするとよくなるが、今回は良くならない
・肩こりは、テレフォンオペレーターの仕事をしていた時に、電話を頭と肩で押さえながら事務作業し、頸椎に歪みが生じてからずーとある。
夏風邪の後、ひどくなってきた感じがある
・生理不順とともに、からだの症状が酷くなってきたので、更年期かと、不安になっている
〇施術後「翌日、生理がきました」とのご連絡
施術では直径0.24ミリ、長さ60ミリの鍼を股関節に左右に1本、腰に左右に3本刺し、そのままの状態にしておきました。
そして、首と頭の骨の際、首の骨の際、肩、肩甲骨の周囲に、直径0.20ミリ、長さ48ミリの鍼で「コリ」のあるところに刺しては抜く、刺しては抜く、ということを順次、繰り返しました。
その後、直径0.20ミリ、長さ48ミリの鍼を首と頭の骨の際、左右に3本、首の骨の際に左右に2本、肩に左右に1本、肩甲骨の周りに左右に2本刺し、背骨の歪みがるところに直径0.18ミリ、長さ30ミリの鍼を2本刺しそのままの状態にしておきました。
腰に刺してあった鍼を抜き、同じ鍼で、腰と股関節の「コリ」のあるところに、刺しては抜き、刺しては抜くということを繰り返しました。そして、肩と首に刺してあった鍼を抜きました。
今度は仰向けに寝てもらい、手と足のツボに直径0.20ミリ、長さ15ミリの鍼を5本刺し、「気」の調整をして、20分ほどそのままの状態で寝てもらっていました。
その後、「気」の状態を感じながら調整が上手くいったと状態で鍼を抜き、最後に右の脚の付け根に同じ鍼を刺し、その部分に「気」が完全に流れるようにし、治療を終了しました。

初回の治療後は、頭痛、肩こり感、腰痛は、解消されており、良い感じになっておられました。
下腹部の不快感や、脚の付け根の塊りも取れていました。
また翌日、生理が来たと連絡もあり私も一安心しました。
〇なぜ夏風邪で生理不順が起きてしまったのか?
今回の患者さんは、肩こりと腰痛で2ヶ月に1度くらいのペースで治療している患者さんです。
今回、珍しく3ヶ月以上来られないので心配しておりましたら、夏風邪でダウンしこれなかったとありました。
それにより、生理不順が酷くなったようです。
風邪はからだの免疫力を下げ、自律神経が乱れ、そこから生理不順が酷くなったようです。
肩こりや腰痛は、交感神経が緊張している状態です。これによりさらに、自律神経の乱れを引き起こします。
このような経緯から、まず、肩こり、腰痛を解消し、その後、自律神経の乱れを改善する方法を取りました。
肩こり、腰痛がひどい場合は、まず、そちらを改善し、血液の流れをよくします。血液の流れが良くなれば、自然に交感神経の緊張は改善されます。
その後、からだ全体の様子を診て、免疫力を上げ、全体の自律神経の乱れを調整する治療をしました。
どちらも、自律神経の調節障害を改善するのが目的なので、どちらから治療してもよさそうと感じられるかもしれません。
肩こり、腰痛がひどい場合は、部分、部分に「凝り」、「塊り」があり、血液の流れを妨げています。自律神経の調節障害の改善には、良い血液の流れが必要です。
まず、その妨げになっているものを取り除くほうが、効果的になります。
もちろん、逆の順番が良い場合や、肩こり、腰痛へのアプローチは要らないこともあります。
この患者さまの場合は、免疫力の低下により、肩こり、腰痛がいつもよりひどかったので、時間をかけてじっくりと、取り除いたのが良かったようです。
「詰っている」ところを取り除けば、からだ全体の血流をよくするような鍼治療が、より効果的なります。
今回の例は、その典型的な例と言えます。
〇東洋医学からの視点
東洋医学的に注目すべきは、右脚の付け根の「塊り」です。
この場所は、「気街」と呼ばれ、「気」の通り道の中でも、「気」の集まる場所です。
多く集まるということは、詰りやすい場所でもあります。
また、「衝脈(しょうみゃく)」という、複数のツボの流れのと交りながら流れている脈が通過する場所でもあります。

この脈流れは、脚から鼻骨のあたりへ、そして、背骨と、お腹の中央を顔へと昇っていきます。
また、この脈は、別名「血の海」ともよばれ、女性の生殖器と深いつながりがあり、生理周期などとも強く関係しています。
婦人科の病気の時には、よく変化が現れ、治療のポイントとなる脈です。
その流れが、脚の付け根のところで詰まり、塊りが生じています。
当然、生理不順を引き起こします。
また、背骨や顔、頭へとつながっていますので、ここの流れが悪くなりますと、肩こり、腰痛を引き起こします。
女性が生理前後に、腰痛や肩こりがひどくなりやすいのは、ここにあります。
この患者さまは、風邪をひき免疫力が低下し、血流が悪くなった時期が生理前後だったので、脚の付け根に塊りが生じて、生理不順になったようです。
そして、からだの大きなツボの流れである「衝脈(しょうみゃく)」が詰まったことにより、腰、肩に栄養がいかず、いつもよりひどい肩こり、腰痛となったと考えられます。
最後に、脚の付け根に鍼を刺したのは、塊りはほぼ取れていましたが、よりよく「気」が流れるようにと考えてです。
この患者さまも、複雑な症状を抱えられていましたが、東洋医学的には、衝脈の詰まりが原因と言えます。
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