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多嚢胞性卵巣症候群による不妊【30代前半 女性の不妊鍼灸の症例】

2018年4月28日2:47 PM カテゴリー:不妊症

ずっと冷え症で生理不順でしたが妊娠できました

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)女性の症例 30代前半女性 大阪市在住

 

この患者さまは、婦人科で多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、生理不順や冷え性、生理痛に苦しんでおられました。

来院時は、生理周期が29~45日という生理不順であったため、タイミングを取るのも難しく、高温期もはっきりしませんでした。

 

<初診時のご様子・問診>

・生理周期は29~45日。
・生理痛がある。
・末端冷え性。
・生理に血の固まりが混じる。
・排卵検査薬が反応しない。
・運動はたまにテニスやホットヨガをしている。
・朝食は抜いている。
・デスクワーク
・病院は初診で1度行っただけで、その時に多嚢胞性卵巣症候群と言われた。
・お腹や腰に張りがある。
・鍼灸治療は今回が初めて

 

<初診時の施術>

初診時は、体力的な低下が見られたため、まず元気になって頂いくことを目的としました。
また季肋部(肋骨に沿って)に湿疹が見られました。
こうした湿疹や張りなどは、気血の詰まりを表します。体力的な低下が軽減すれば、更にこうした詰まりを取り除く施術も必要だと考え、カルテに記載しておきました。

初回の施術は、うつ伏せから始め、首周囲の単刺(刺して直ぐ抜く)、腰部~骨盤に施術し、10分間置鍼を行いました。

次に仰向けで、下腿に3か所、腹部に1か所施術を加えました。施術後は、腹部の張りが軽くなり、手足も少し暖かくなったようでした。

今回のように、長年の生理不順の場合、生理周期が完全に元に戻り、排卵される卵の質が上がるには、3か月以上掛かるだろうと予測し、患者さまにご説明しました。

 

<2診目>

前回の施術後、3日間程度はからだが温かいと感じたそうです。

鍼灸治療は、自律神経の働きを調節することができるため、からだの冷えを取り除く働きがあります。

ただ1度の施術では、長年の体質をいきなり変えることはできません。3日で冷えが戻ったのも、そのせいでしょう。

本来は生理の時期ですが、高温期がなく無排卵な気がするとのことでした。施術は前回と同様の施術としました。

 

<3診目>

前回の生理から45日が過ぎていますが、まだ生理が来ていない状態でした。

恐らくまだ卵胞期のままだろうと予測し、継続してからだを回復させて温める施術をさせて頂きました。

 

<4~6診目>

5診目から少し配穴を変えました。

鍼灸治療を続けたことで、冷えが取れて体力的にも改善が見られるため、少し痰湿(無駄な水分)を下す配穴にしました。すると、6診目の少し前から体温が上がり出しました。

生理不順の方では、元の生理周期に戻すために、ピルを使用してリセットをする場合が多くなります。

今回の患者さまは、病院への通院をされていませんでし、病院での治療をご希望されていませんでしたので、自然な回復に任せる方針としました。高温期になったのは、排卵が終わりプロゲステロンが分泌されたからでしょう。

排卵するためには、卵胞を成長させエストロゲンの分泌が行われる必要があります。鍼灸治療は、卵胞の成長に必要な、FSHとLHのバランスを取る働きがあります。

多嚢胞性卵巣症候群の方は、上の図のようにLHとFSHのバランスが崩れ、卵胞の成長やエストロゲンの分泌が正常に起こりません。

今回の患者さまも、こうしたホルモンバランスが乱れていたため、生理不順や高温期が来ないなどの症状があったものと考えられます。

 

<7診目>

6診目の1週間後に生理が来ました。生理による痛みはなく、出血量も変わらなかったそうです。直ぐに生理周期が定まらないことも考え、タイミングの数を増やしてみるように指導しました。

配穴は6診目と同様に、痰湿を下すようにしています。

 

<8~9診目>

今回は生理から15日目で高温期が来たそうです。高温期に入る2日前と1日前にタイミングが取れたそうです。タイミングは、排卵の2日前が最も妊娠しやすいとされています。


そういう意味では、今回は非常に良いタイミングだったと言えます。基礎体温が安定してくれば、タイミングは非常に取りやすくなります。

 

<10診目>

引き続き高温期が続いており、来週まで続くようなら検査薬で判定をする予定だそうです。体調も安定しており、花粉症が少し配穴を工夫しました。

 

<11診目~13診目>

10診目の後、自宅で妊娠検査薬をしたところ、陽性反応が出たそうです。11診目にはつわりが少し出てきたため、配穴をつわり用に改良しました。

鍼灸治療は、投薬を使用せずに様々な症状を軽減できるため、妊娠中にも安心して受けて頂けます。12診目の後、産婦人科を受診し、胎嚢確認をすることができました。

 

【考察】

今回の症例は、多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害、生理不順でした。多嚢胞性卵巣症候群は、脳下垂体から分泌される2種類のホルモンバランスが崩れ、エストロゲンが上手く作れません。

エストロゲンが分泌されないと、その後の排卵が上手く行えない為、不妊になることがあります。ただ多嚢胞性卵巣症候群でも、全く排卵されない方から、たまに排卵ができない方まで、かなり広い病状の方がいらっしゃいます。

今回の患者さまも、29~45日という長い生理周期ですが、生理が全くないわけではありませんでしたから、鍼灸治療の効果は比較的早く出ました。これが自力では全く排卵できないとなると、かなり長い時間が掛かるか、一部西洋医学の力を借りる選択をしたのかもしれません。

今回の症例では、全く投薬無しで、比較的短期間に効果を発揮できたことは、非常に良かったと思います。最後に、患者さまから頂いたお言葉をご紹介します。

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