戦後、日本を発展させたビジネスモデルや学校教育、価値観などが、近年、ドラスティックに変化しています。
また、新しいビジネスモデルや、教育方針などを確立しようとしていますが、混迷を深めているともいえます。
このような状況の中で、社会状況だけが、急速に変化していくということが、続いています。
これらの状況に対応できない人や、過剰に反応してしまう人が増えています。
このことにより、こころの病が増えているとされています。
実際、うつ病など精神障害による労災請求は、年100件単位で増えているようです。
少し古いデータですが、2005年度においての労災申請数で・・・
脳や心臓の病気による申請数→869件
精神障害による申請数 →656件
このうちでも、特に増加傾向にあるものが、仮面うつ病、軽症うつ病と呼ばれているものです。
どちらも、いわゆる「うつ病」のように、憂鬱感などの精神的な変調は、目立ちません。
全身倦怠感、食欲低下、肩こり、腹痛、腰痛などのからだの症状が、顕著に出る病気です。
一般に、「仮面うつ病」と呼ばれています。
この病名は、アメリカの心身医学において、1970年ごろ導入された、考え方です。
うつ病本来の精神面の症状を、身体・肉体的な病気が、隠している(マスクしている)という、意味で用いられたようです。
もっとも、実際の診療では、この病名はあまり用いらていないようです。
軽症うつ病または、抑うつ状態、うつ状態などと診断されているようです。