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初期胚移植を妊娠に導く秘策

2018年6月27日1:22 PM カテゴリー:不妊症

初期胚移植は、胚盤胞移植に比べて妊娠率が低いため、あまり妊活中の方にとっては、妊娠の期待度が大きくありません。ただ、初期胚移植でしか妊娠されない人がいることも、また事実です。

初期胚移植で妊娠率を上げるためには、からだの仕組みを理解した、とっておきの秘策があったのです。

 

【初期胚移植のカギは子宮内膜の変化】

 

子宮内膜は、生理周期の中で形態が大きく変化をします。子宮内膜は、生理で脱落した後、約10mmを超えるまで肥厚した後、分泌物を出して受精卵を受け入れやすい状態になり、妊娠が成立しなければ再び脱落して生理が来ます。

<病気がみえる9 発行:メディックメディア>

上の図のように、子宮内膜は生理周期とともに変化をし、肥厚しながら形態を変化させますが、この時期に起こるのは、形態の変化だけではありません。

この生理周期の変動に合わせて、子宮内膜では、免疫系の細胞も変化をしているのです。子宮内膜では、免疫系細胞である、ヘルパーTリンパ球であるTreg細胞や、NK細胞が排卵期以降に増えることが分かっています。

この二つの細胞は、免疫寛容と着床のための炎症反応と大きく関わります。

 

1.免疫寛容

 

免疫寛容は、正常な免疫の働きを一時的に緩めることを言います。免疫寛容が起こると、異物に対する攻撃反応が弱くなるため、精子や受精卵に対してリンパ球が攻撃を仕掛けるのを防ぐ働きがあります。

母体にとっては異物である精子や、1/2が異物である受精卵(胚)に対する異物反応が弱まることで、妊娠がしやすい状態になると考えられています。

この免疫寛容は、排卵前後から始まり、妊娠が成立すると出産まで継続されます。もし排卵期に免疫寛容が起こらないと、精子に対して免疫が攻撃を仕掛けるため、受精をすることができません。

また受精卵や胎児に対して攻撃を仕掛けると、着床障害や流産となる可能性があります。免疫寛容は、妊娠成立と維持に欠かせない働きです。

 

2.子宮内膜の炎症反応

 

子宮内膜の炎症反応は、NK(ナチュラルキラー)細胞によって起こります。子宮内膜の炎症は、子宮内膜が着床に必要な変化をするために必須だと考えられています。

そのため適切な時期にNK細胞が活性化し、子宮内膜の形態変化がおこることが、妊娠には必須だといえます。この働きを利用したのが、スクラッチテストです。

スクラッチテストは、着床障害の原因である、慢性子宮内膜炎を調べるために、子宮内膜の一部を剥がして、細菌の繁殖を調べる検査です。

このスクラッチテストが、結果的に子宮内膜の炎症を起こすことになり、着床率が上がることが分かっています。人によってはかなり痛い検査ですが、検査が治療になるという点では、良いのかもしれません。

 

【初期胚移植を成功させるには生命力が大事】

 

初期胚移植を成功させるには、子宮内の環境が、胚盤胞を育てるシャーレの中よりもいい環境である必要があります。本来は、人工的に作られた空間よりも、母体内の方が受精卵(胚)には優しい環境です。

子宮内で自然に胚盤胞に育つ方が、人工的な環境よりも良い環境であるためには、先ほどの免疫寛容や内膜の変化が適切でなければいけません。

こうした子宮の変化に大きく影響を及ぼすのは、自律神経のバランスと、性周期に関わるホルモン分泌のバランスです。

単にホルモンの量だけのことなら、外的にホルモン剤で足すこともできますが、自律神経のバランスや、ホルモンのバランスとなるとそうはいきません。

こうした働きは、あなたのからだが、純粋に健康であるかどうかが重要です。自律神経は、生命維持のための神経ですから、あなたの生きる力が問われるのです。

こうした力は、日々の食事や生活習慣、そしてストレスなどにより変化します。こうした管理をできていると、初期胚移植は成功する確率が高くなります。

 

【最後の手段は鍼灸治療】

 

単純に生命力と言われても、何からするべきか、混乱されたのではないでしょうか?

・早寝早起き
・定期的な運動習慣
・ストレス管理
・栄養の適切な摂取

言葉で書くと簡単ですが、実際には中々こうした条件を整えることはできません。そしてこうした条件を揃えたとしても、いったん乱れた自律神経はそう簡単には整いません。

そこで高い効果を発揮するのが、鍼灸治療です。鍼灸治療は自律神経の中枢である視床下部に働きかけ、自律神経を整える働きがあります。

また子宮や卵巣に繋がる交感神経の働きをブロックすることで、副交感神経の働きを優位にして、血流を増やすだけではなく、免疫系にも働きかけることが分かっています。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26612993

(喘息モデルマウスに対して鍼灸を行うとTh17の減弱とTregの活性が上がる)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29391874
(潰瘍性大腸炎モデルに鍼灸をするとTh17とTregのバランスが変化する)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29354978
(慢性関節リウマチモデルのマウスにお灸をするとTregが増え免疫作用が治まる)

 

Tregと共に書かれているTh17は、Tregが免疫寛容に対して働くのに対して、逆に免疫反応を強め、炎症引き起こすヘルパーTリンパ球です。

そのため免疫系疾患では、Th17とTregのバランスが乱れています。免疫寛容も、Th17が強く働くと起こりにくいとされています。

鍼灸治療は、このTh17とTregのバランスを整える効果が臨床試験で実証されています。そのため、鍼灸治療を受けることで、免疫寛容が起こりやすくなり、妊娠がしやすく流産しにくい状態になるのです。

NK細胞の適切な働きも、副交感神経の働きで起こりやすいため、自律神経を整える鍼灸治療なら、NK細胞を適切に働かせることができます。

すると、着床しやすい子宮内膜を育てることができます。初期胚移植成功の秘訣は、鍼灸治療にあるのかもしれません。

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