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PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)女性の親族には耐糖能異常や2型糖尿病が多い

2018年7月5日11:34 AM カテゴリー:不妊症,糖尿病

耐糖能異常とPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)

 

私たちは、排卵異常で来院された患者さまに、まず尋ねることがあります。

 

「ご家族に糖尿病の方がいらっしゃいますか?」

「母親や姉妹に生理不順の方はいらっしゃいますか?」

 

という2点についてです。排卵障害の中で、最も多いPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の方は、耐糖能異常と呼ばれる体質を持つ方によく見られます。

また耐糖能異常は、糖尿病の方に多く見られるため、遺伝的な背景があると言われています。そのため、家族歴を伺うわけです。

 

耐糖能異常とは、ブドウ糖が体内で増えすぎた時に、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが働きにくい人を言います。

血糖値が下がりにくい人の中には、インスリンの分泌が少ない人と、インスリンは分泌されているのに、働きにくい方がいらっしゃいます。

耐糖能異常の方は、インスリンが多く分泌されているにも関わらず、脳の視床下部にある、インスリン受容器の働きが悪いため、インスリンが上手く働きません。

 

インスリンが上手く働かない人は、血糖値が下がりませんので、継続してたくさんのインスリンが分泌されます。このインスリンが多い状態が、PCOSの原因になると言われています。

インスリンが血中に多くなると、下垂体から分泌されるLH(黄体化ホルモン)が、多く分泌されることが分かっています。通常LHは、卵巣に働きかけて、血中のコレステロールから、男性ホルモンであるアンドロゲンを作る働きをしています。


本来なら、このアンドロゲンを、女性ホルモンであるエストロゲンに変換するのですが、LHの量が多すぎると、エストロゲンに変換することができずに、大量のアンドロゲン(男性ホルモン)が作られます。

そのため、LHが多くなると、血中の男性ホルモン値が上がり、卵胞の成長も抑制されます。正常な卵胞は、成長し初めには複数の卵胞が一度に大きくなりますが、成長するに連れて、徐々に数が少なくなり、最終的には1個が排卵されます。

ところがPCOSでは、卵胞の成長が起こらない為、未成熟な卵胞が複数卵巣に存在し、排卵することもできなくなります。こうした排卵障害の原因は、LHが高いということに起因するのです。

また、LHが高い理由は、耐糖能異常という、遺伝的な背景が強く影響しているということなのです。

 

ここで一つの論文をご紹介します。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29960703

こちらはトルコで報告された研究結果です。こちらの研究では、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を有する女性の親族が、耐糖能異常や2型糖尿病を持っているかどうかを調べています。

その結果、PCOSを持つ女性の父母と兄弟、姉妹では、耐糖能異常を持つ確率が有意に高かったそうです。つまり、PCOSには遺伝的な背景が強いということが分かります。

もう1つの2型糖尿病に関しては、PCOSを持つ方と持たない方のご家族に有意差と言えるほどではないが、有病率は高かったそうです。

2型糖尿病は、生活習慣が大きく関与するため、耐糖能異常を持っていても、節制した生活を送っていれば発病しませんし、逆に耐糖能異常を持っていなくても、暴飲暴食していれば2型糖尿病になってしまいます。

そこで有病率は高いけれど、有意差とはならなかったということでしょう。

 

こうしたことを考えれば、最初に私たちが患者さまにしていた質問の2つは、ある程度の合理性があるということです。

「ご家族に糖尿病の方がいらっしゃいますか?」

「母親や姉妹に生理不順の方はいらっしゃいますか?」

この2つの条件に当てはまる方で、排卵障害や生理不順を持つ方は、PCOSの可能性が高いため、適切な治療が必要であるということになります。

 

<本サイト記事>

多嚢胞性卵巣症候群には鍼灸と投薬の併用が効果的

私たちはPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の鍼灸を得意にしています

多嚢胞性卵巣症候群による不妊女性の症例

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