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【年末年始のお休みについて】

当院の年末年始の休みは12月30日(日)から1月4日(金)までになります。

予めご了承ください。

婦人科系疾患と東洋医学的な考え方

【婦人科と臓腑】

臓腑とは、東洋医学的な内臓観のことで、日本では、古来から五臓六腑という言い方を使っています。


東洋医学の臓腑観は、西洋医学の内科学とは少し違います。東洋医学の五臓には、西洋医学にはない概念がたくさん含まれています。

例えば、五臓には、表裏関係という、関係性の深い六腑が組み合わされています。心には小腸が、脾には胃が、肺には大腸が、腎には膀胱が、肝には胆が組み合わされています。

心包は、元々心臓を包む膜という意味ですから、心と関係が深いのですが、他の臓腑の関係とは少し違います。ただ少し分かりにくい概念ですから、今回は割愛します。

婦人科疾患や妊娠と関係が深い臓腑は、この中で言うと肝、脾、腎の3つの臓になります。臓腑は関係が深いですから、自動的に胆、胃、膀胱も関係が深いことになります。

鍼灸治療では、この6つの臓腑に対して施術を加えることが多い、ということになります。

 

【六つの臓腑経絡と女性のからだ】

 

先程お伝えした、六つの臓腑には、それぞれ臓腑に繋がる、経絡というものがあると言われています。経絡とは、東洋医学独特の概念で、気血が通り抜ける道筋のようなものです。

現代医学的に言うと、血管や神経、リンパ管などが当てはまりますが、それ以外にも細胞同士の繋がりや、酸素や二酸化炭素、熱エネルギーの循環なども、経絡の働きには含まれます。

東洋医学では、この経絡を具体的に、図として表しています。その経絡から体表に出入りする出入り口を、経穴と言い、一般的には「ツボ」と言われています。

 


画像の中で、赤い線で描かれているのが経絡、小さな丸印が経穴(ツボ)を表しています。この画像は、肝に繋がる経絡で、足厥陰肝経と言います。

婦人科と関係の深い臓腑経絡は、生殖器に近い走行ルートを持ち、子宮、卵巣、乳房、脳などと深い関係がある臓腑になっています。

 

【腎と女性のからだ】

 

東洋医学では、腎は生殖を主る臓とされています。生殖全般をコントロールするという意味で、ホルモン分泌に深く関わります。

走行ルートも下腹部や腰、そして脳に繋がりますので、正にホルモン分泌や生理周期と密接な関りがあると考えられます。

腎が弱ると、足腰が痛んで動かしづらくなり、体全体が弱ったようになります。また脳からのホルモン分泌が上手くいかない為、生理不順や卵巣機能が低下します

早発閉経や更年期障害、視床下部性の不妊症などは、腎の働きと深い関係があります。また、腎と表裏関係を結ぶ膀胱にも影響が出やすく、頻尿や乏尿、水分代謝異常などが起こりやすくなります。

鍼灸治療で、腎経(腎の経絡)のツボを使用すると、こうした症状を改善して、婦人科症状に対応することができます。

 

【脾と女性のからだ】

 

脾は、血を統べる臓とされています。つまり血の機能をコントロールするということです。脾が弱くなると、生理周期が不安定になり、不正出血などをしやすくなります。

あるべき所に血を収めておくのも、脾の役割の1つです。また脾は、血を作る臓としても働きます。食べ物から必要な栄養素を取り出し、血を作るのは脾の役割です。そのため脾が弱まると、貧血の症状が出ることがあります。

もう1つ妊娠に関わる働きとして、糖質のコントロールも脾の役割の一部です。糖質は、消化吸収されると、インスリンの働きで中性脂肪になります。

こうした糖質から脂質を作る働きも、脾の役割のひとつです。脾の働きが悪くなり、血糖値のコントロールができないと、インスリンが大量に分泌されることで、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)になることがあります。

糖質代謝異常によるPCOSは、脾の働きと関係が深いと考えられます。そのため、PCOSの患者さまには、脾の働きを強めるようなツボを使用すると、改善が見られるようになります。

また脾の表裏関係である胃は、消化器に当たりますので、消化吸収の面で脾と共同して働きます。胃の経絡も、胃だけではなく、下腹部を巡りますので、婦人科には関係が深い経絡になっています。

 

【肝と女性のからだ】

 

 肝は、血を蔵すと言われており、西洋医学と同様に血液を蓄えておく働きがあります。また蓄えた血液を、必要なとことへ運ぶ働きもあるため、心と共に血液循環に対して重要な役割を担っています。

そのため肝の働きが悪くなると、血液が滞ることで固まりやすくなり、瘀血(おけつ)という血の固まりが出来ると言われています。瘀血は、子宮筋腫やチョコレート嚢腫などと関連が深く、また乳がんや子宮がんなども瘀血の一種だと考えられます。

女性は、定期的に生理で出血をすることから、瘀血が溜まりにくいようになっているのですが、肝の働きが弱まることで、生理周期にも乱れがでやすくなります。

肝の働きは、腎の働きと共に、生理周期に対して強い影響力を持つことから、婦人科疾患や不妊とも強い関連がある臓です。

さらに肝は、精神的なストレスに対して、敏感に反応する臓としても有名です。うつ病や精神科疾患も、肝と深い関連があります。

精神的なストレスが元で、生理周期に乱れが生じたり、不妊傾向が出てくるのは、肝の影響を強く受けることも関係しているのではないでしょうか。

肝と表裏をなす胆もまた、精神的なストレスに敏感に反応をする臓腑です。東洋医学では、胆は決断を主る腑と言われ、様々な決断をするときに働きます。

そのため、お仕事やプライベートで、様々な決断(選択)を強いられると、胆が弱ることで、心身の不調を来すことがあります。

更年期障害や性機能障害(男性で言うED)などは、胆と関係が深いようです。

 

【鍼灸治療と婦人科疾患】

 

鍼灸治療は、変動を起こした臓腑に属する経絡上のツボを、鍼や灸で刺激することで、臓腑の働きを高めたり、弱めたりして全身のバランスを取ります。

経絡上には複数のツボがあるため、その中から最も効果的なツボを選ぶことも、鍼灸師の腕の見せ所になります。当院では、臓腑の弱りや高ぶりを、四診という東洋医学的な診察・診断法で見分けて施術します。

 

【四診とは】

 

四診とは、四つの診察法という意味です。その四つとは、望・聞・問・切という4つになります。

望診は、西洋医学でいう視診にあたる診察法で、顔色やからだの動き、全体の雰囲気などを診て、その人の臓腑の状態を診察します。

東洋医学の診察法として有名な舌診は、この望診の一つになります。

聞診は、呼吸音や話し声、そして臭いを嗅ぐことで、その人の臓腑の状態を診察します。問診は、その人のからだの歴史に関して、様々な情報を得ることで、臓腑の状態を予想します。

最後に切診ですが、これは西洋医学で言う触診にあたる診察法です。からだを触りながら、経絡の変動や臓腑の変化を診ていきます。

脈を診て体調を把握する脈診や、お腹を触って体調を診る腹診、更に背中を触って体調を診る背侯診、経絡の走行ルートを触って体調を診る経絡診など、東洋医学独特の診察法が多く含まれます。


当院では、舌診を写真で保存し、定期的にカンファレンスを開いて、患者さまの体調把握に役立てています。

 

記事を書いた人:冨田秀洋

・全日本鍼灸学会所属
・日本カウンセラー学会所属
・日本生殖医療学会正会員


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