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これからの妊活は投薬と鍼灸の共存も必要?

2017年11月24日8:38 AM カテゴリー:お勉強,お話

不妊治療を受ける女性の中には、ホルモン剤の使用に抵抗がある方も多いと思います。

逆に婦人科医や不妊専門医は、ホルモン剤の使用に何の抵抗もありません。この両者の認識の違いは、どこから生まれるのでしょうか?

また両者の間にいる鍼灸師である私は、ホルモン剤の使用をどのように考えているのかをご紹介します。



【ホルモン剤とは】

女性の生理周期は、様々なホルモンの指令で調節されています。

生理周期は脳から分泌されるGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)から始まり、GnRHの分泌刺激により、脳下垂体から性腺刺激ホルモン(LH,FSH)が分泌されます。


LHとFSHは卵巣に働きかけ、結果的に2種類の女性ホルモンを分泌させます。

不妊治療で投与されるホルモン剤は、このお話の中で出てきたホルモンを、人工的に合成したもの使用します。

ホルモン剤には、これらのホルモンを複数含んだものや、一つだけ含んだものがあります。

生理周期によってホルモン分泌の量や種類が違うため、目的に合わせてホルモンの種類や割合を変えるのです。

【医師の言い分】

ホルモン分泌を科学的に見ている医師からは、ホルモン剤を拒む理由が分かりません。

そもそもホルモン分泌は、女性のからだの状態により分泌量が違います。例えば、エストロゲンや黄体ホルモンは、妊娠すると数十倍から数百倍に跳ね上がります。

こうした量の変化と比べれば、ホルモン剤で使用する量など微々たるものだというのです。

体外受精の時には、多くの卵胞を育てるために、FSH製剤を使用します。この時、FSHに反応した複数の卵胞では、大量のエストロゲン(E2)を分泌します。

複数の卵胞から分泌されるE2の量は、2000~10000 pg/mlに及びます。通常のE2の量は200pg/mlですから約10~50倍のE2の量になったことになります。

ところが妊娠時のE2は30000~40000 pg/mlですから、妊娠中よりは少ないわけです。

また大量のE2分泌にために現れる副作用も、妊娠時に比べればましなわけだから、取り立てて大騒ぎするほどのことではないということです。

不妊治療は、エビデンスに基づいて行われるべきで、観念論や感情論は必要ないというのが医師の本音です。

不妊鍼灸をしていると、多くの医師への不満を聞くことがありますが、一番多いのは、「患者に向き合ってくれない。」というものです。

全てが流れ作業で、データとにらめっこをしているだけ。患者とは、会話すら殆どないのが不妊専門病院の現状です。

そこには、常に結果が求められる、超シビアな現場独特の事情もあるでしょう。

【患者側の言い分】

妊娠すればホルモン分泌が変動するのは良いか、妊娠していない状態で、そうしたホルモン分泌の量はおかしくないですか?

生理周期を薬でコントロールすることへの、不自然さに対する怖さもあります。

「ホルモン剤を使用することで、より不妊傾向が出てくることが、あるのではないか?」

「全てを薬でコントロールするという、不自然さへの抵抗感がある。これは科学的データ云々ではない、人の感情の問題である。」

「そもそも薬や注射が嫌い!」

という方もいらっしゃるでしょう。

エビデンスという、科学的な検証だけを重視して、人としての感情を考えてくれない医師や、対話をしてくれない医師への不信感もあるだろうと思います。

【私の意見】

全てを薬剤でコントロールしようという姿勢や、数値さえ合えば良いという部分には傲慢さも感じます。

その一方で余りにも感情に流されると、時間制限がある妊活の場合には不利になることもあります。

そうしたバランスを取るのが、私の役割だと思っています。

また最小限の投薬量で、最大限の力を発揮するには、鍼灸治療は重要な役割を果たします。

鍼灸単独で大きな成果を上げる場合もありますし、残された時間や低下した機能を補うために、投薬を行うと、非常に早く妊娠に至ることもあります。

この治療における配分を考えるのも、これからの妊活や不妊鍼灸を行う鍼灸師には、必要な技術(知識)かもしれません。

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