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赤ちゃんが育たないというあなたへ【習慣性流産のお話】

2018年3月8日9:53 PM カテゴリー:不妊鍼灸,不育症

「妊娠はできるのに赤ちゃんが育たない。」

この赤ちゃんが育たないということを、あなたはどう考えるべきかお悩みではないでしょうか?

・赤ちゃんが育たない理由が知りたい
・どうすれば赤ちゃんが無事生まれてくるの

この記事が、こうした疑問を解決するきっかけになれば幸いです。



【不育症・習慣性流産】

日本と海外では若干の違いはありますが、概ね2回流産を繰り返すと、不育症の要素が強いと考えて良いと思います。

2回以上の流産を経験されると、病院での不育症検査を受けることが多くなります。

・子宮形態検査(子宮奇形があれば流産しやすくなります)
・血液凝固異常の検査(血栓ができやすく流産の原因になります)
・甲状腺機能や糖尿病の検査
・ご夫婦の染色体異常の検査

これ以外にも、係留流産であれば、赤ちゃんの染色体検査なども行われます。

こうして原因の究明が行われ、それに対する治療や対処が行われるというのが、現在の不育症治療になります。

【染色体異常】

初期流産の原因は、殆どが胎児の染色体異常であると言われています。もし染色体異常が原因となれば、私たちでは中々防ぎようがありません。

では、染色体異常は、どの程度の確率で起こるものでしょうか?

染色体異常としてのデータを見ようとすると、よく登場するのはダウン症のものですが、データとしては参考程度になります。

・20代では0.06%
・30歳では0.11%
・35歳では0.26%
・40歳では0.94%
・45歳では3.3%

ダウン症は染色体異常ではありますが、比較的出産しやすい染色体異常になります。


これに対して、2014年にアメリカで発表された染色体異常のデータがあります。これは胚盤胞の中にある胎盤に変わる部分の解析を行ったものです。

この解析では、全ての染色体異常が分析されていますので、染色体異常数としてはかなり高頻度になります。

・22歳  44.4%(32/72)
・25歳  44.4%(40/90)
・29歳  20.7%(121/585)
・30歳  23.2%(186/802)
・35歳  34.5%(422/1222)
・40歳  58.2%(555/953)
・44歳  88.2%(75/85)
・47歳  100%(17/17)

この胚盤胞のデータは、流産率ではありません。あくまでも染色体異常の数になります。

以外なのは、20代前半では染色体異常が多いということです。逆に20代後半から30代前半は、最も染色体異常が少なくなっています。

妊娠や出産に最も適しているのは、染色体異常の面からすれば20代後半から30代前半ということです。

【染色体異常と超早期流産】

先ほどの染色体異常のデータを見ると、最も染色体異常の少ない年代でも、20%は染色体異常が含まれます。

胚盤胞とは、5日前後育った後の受精卵ですから、妊娠率が高いと言われれる胚の段階です。

体外受精や顕微授精では、凍結して保存していた胚盤胞を移植する、「胚盤胞移植」が、最も成功率の高い不妊治療として有名です。

比較的条件が良い胚盤胞移殖でも、成功率は3~4割程度だと思います。胚盤胞自体の染色体異常が、先ほどの割合で生じますので、それ以外の不妊因子もあると思えば、仕方のないところでしょう。

胚盤胞は、自然妊娠で言うなら着床する直前の状態です。もし染色体異常があれば流産するということを考えると、自然に妊娠した場合には、こうした問題のある胚盤胞は着床しないか、初期流産することになります。

一般的に、流産率がこれほど高くないことを考えると、恐らく妊娠が成立してから、妊娠判定までの間に流産しているものと考えられます。

こうした妊娠成立から超早期に起こる流産は、一般的には流産とは認識されません。

通常の月経として起こる毎月の出血には、こうした染色体異常の胚盤胞による超早期流産が含まれているのかもしれません。

【習慣性流産と妊娠しやすさの関係】

習慣性流産の患者さまを、複数担当させて頂くと気付くことがあります。

それは、習慣性流産の患者さまは、非常に早く妊娠する傾向があるということです。

そのため、流産されてからも、比較的早い周期で次の妊娠をされる傾向があります。

この妊娠をしやすいということと、妊娠初期に流産しやすいということは、深い関係がありそうです。

ヒトが妊娠や出産に至るには、幾つもの関門を突破しなくてはいけません。その中でも、着床に至る関門は、不妊治療においても高い関門の一つです。

この関門を通り抜けることができない受精卵は、着床障害ということで妊娠には至りません。

ところが、もしこの関門が低すぎればどうなるのでしょうか?

もしどんな受精卵でも着床させてしまうようになると、本来は妊娠を継続できないような、高度な染色体異常を持っていても妊娠してしまうため、初期の流産が増えるのではないでしょうか。

【子宮免疫の適正化と卵の質】

子宮内膜で、染色体異常などの不良胚を着床させるかどうかという選択能は、免疫の働きにより行われています。

免疫は、異物を除去する働きが基準となり、自分の細胞ではないものに対しては攻撃を仕掛けます。

受精卵は1/2が他人の細胞ですから、免疫が正常に働けば、着床する前に免疫で攻撃される可能性が高くなります。

ところが排卵期間近には、子宮内膜周辺で免疫機能が一時的に弱まる免疫寛容という働きが起こります。

この一時的に起こった免疫寛容の時期に、受精から着床が行われれば、そのまま免疫寛容は継続されて妊娠期間へと移行します。

この免疫寛容が全く働かなければ、幾ら胚盤胞の質が良くても着床は行われず、不妊症となります。

逆に免疫が働かず、不良胚でも簡単に着床するようになると、妊娠が継続できずに流産することになります。

習慣性流産には、この免疫寛容の緩さが大いに関係しているようです。この免疫寛容の緩さに加えて、異常胚の確率が比較的高くなれば、習慣性流産になりそうです。

【元気な赤ちゃんを育てるために】

今まで、習慣性流産になる原因を考えてきました。免疫寛容の緩さが妊娠のしやすさに繋がり、異常胚の多さが流産の多さに繋がると予想を立てました。

では元気な赤ちゃんを育てるためには、どうなれば良いのでしょうか?

まず免疫寛容が適度に働くためには、自律神経のバランスが整っていることが重要です。

子宮内の免疫は、4種類のリンパ球と深い関係があります。Th1/Th2そしてTh17、さらにTregという4種類のリンパ球のバランスが整っていると、子宮内の免疫が適切に働きます。

免疫が適切に働くということは、免疫寛容も適切に働くということです。この4種類のリンパ球には、自律神経の働きが大きく関係しています。

自律神経のバランスを整えるということは、子宮内のバランスを整えることにも繋がります。

自律神経を整えることで、緩すぎる免疫を程よく働かせ、不良胚を着床させないようになります。また免疫が過剰に働いて、不妊になることもなくなると思われます。

もう一つ大きな流産の原因となる、胚盤胞の質の問題も考える必要があります。胚盤胞の質は、卵の質と精子の質、両方と関係があります。

質の良い卵や精子を作るためには、本当は少しでも多くタイミングを取る方が良いのですが、習慣性流産の方は非常に妊娠をしやすいため、それができません。

そのため質の良い卵ができたと確信できるまでは、一定期間(約3か月程度)避妊してから、しっかり胚盤胞の質を高めた上で妊娠計画をした方が、返って早く出産に至ります。

この3か月で、卵の質を上げる生活をするのです。質の良い卵を育てるためには、十分な食事量を摂り、それを消化吸収した上でしっかり代謝し、血液に乗せて必要な場所へ確実に運搬することです。

この時、血液凝固能異常があれば、血栓症などが起こりやすいため、滞りなく血液が流れることができません。

血液凝固異常を防ぐために、不育症検査で凝固能異常が見られた場合には、血栓予防にアスピリンやヘパリンが投与されます。

ところがこの血液凝固能は、検査をしてもずっと同じ結果にはなりません。体調や、その時の状況でも、血液の状態は大きく変化します。

3か月の体調管理でも、血液凝固異常は改善できることも多いですから、保険的に投薬を受けるようにしておいて、なるべく早めに投薬を中止するという方法も良いと思います。

【鍼灸治療】

鍼灸治療は、不育症治療に対して効果的に働きます。

子宮免疫環境を整えます
血液凝固異常を無くして、血液循環を改善します。
・卵の質を改善します。
・栄養の消化収を促します。
・子宮内膜を育てます。

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