胚移植当日の鍼を効果的に受けるには準備が大切
2018年6月5日11:42 PM カテゴリー:
不妊鍼灸
不妊鍼灸の中でも、胚移植当日の鍼を希望される方は、かなりの数いらっしゃいます。
当院にも、胚移植当日の鍼で来院される方はいらっしゃいますが、案外知られていないのは、その適応する人です。
それを知らなければ、胚移植当日の鍼は、ただの気休めになってしまいます。胚移植当日に鍼を受ける意味と、その適応はどのようなものでしょうか?
【胚移植当日の鍼をする意味とは】
胚移植当日の鍼を受けると、着床率や妊娠率が高まるというのは、海外のエビデンスも多数あるため、不妊鍼灸をする鍼灸院は、しきりに胚移植当日に鍼治療を受けることを勧めます。
ところが実際には、胚移植当日の鍼には適応があります。この適応を知らなければ、あなたは胚移植当日の鍼で妊娠をすることができない可能性が高くなります。
そこで、胚移植当日に鍼を受ける意味を知って頂き、本当の鍼灸治療を受けて頂きたいと思います。
胚移植当日に鍼灸治療を受けて頂く意味は、大きく二つあります。
1.着床率を上げる。
2.ストレスを軽減する。
この二つの意味を理解すれば、あなたは胚移植当日の鍼を理解した上で、自分に必要であるか、効果的であるかを知ることができます。
着床率の向上に関する論文も幾つかありますし、実際に私が施術していても、今まで妊娠反応が出たことがない方に、妊娠反応が出ることはかなり高い確率で起こります。
ただ問題はそれからです。妊活は、妊娠反応が出て終わりではありません。あくまでも、妊娠を維持すること、そしてご出産されることが本来の目的です。
妊娠を維持し、そして出産にまで至るのは、
妊娠を維持できるからだであることと、
正常に成長できる胚であることが条件です。
この二つの条件は、胚移植当日に鍼をしただけでは改善することはできません。当然ながら、そうした人に鍼をしても、妊娠反応は出すことができても、ご出産には至りません。
また抗ストレス作用も妊娠には大事なものですが、だからと言ってそれが妊娠を維持し、出産に至るほどの影響はありません。
つまり胚移植当日の鍼とは、着床という、妊娠のほんの入り口を通過しやすくなるだけとも言えます。
勿論、着床と言う入り口を通らなければ、その後の出産はありえませんので、貴重な施術であることには間違いありません。
【胚移植当日の鍼を活用するためには】
本当に鍼灸治療を妊活に利用するなら、胚移植当日の鍼だけではなく、計画的に鍼灸治療を受けるべきです。
妊娠を継続するためには、胚の質が非常に重要です。質の良い胚を作るためには、精子と卵子の質が重要です。
・不妊鍼灸の専門家が卵の質を改善する方法を教えます。
・精子の質を上げるために~精索静脈瘤に対する鍼灸の効果~
卵の質を上げるには、約3カ月間鍼灸治療と栄養の摂取に気を付けることが必要です。
精子も基本的には同じですので、約3カ月施術すればかなり精子の質は改善されます。
【まとめ】
・胚移植当日の鍼は、限定的な着床率UPと考える。
・肺の質が高いのに着床しない人には効果的な可能性がある。
・授精卵の質自体が悪い人は、妊娠の継続が難しい。
・採卵前に、3カ月程度鍼灸治療を受けてから、体外受精に挑むと効果的