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【慢性腰痛症】大阪市在住、40代 男性、鍼灸治療のケース

2013年9月10日1:56 PM カテゴリー:症例,腰痛

慢性腰痛症へ鍼灸治療「あきらめていた腰痛が治った!」

仕事柄の病気というものは、発症後、それに付き合っていかなければいけない時があります。
腰痛はその病気の一つで、今回の症例は慢性腰痛症が治らず、諦め寸前だった男性のケース。
腰痛でお悩みの方も、一度参考にご一読ください。

・今までの経過
今までの経過
数年前から、腰痛を感じている
立ち仕事で、中腰で仕事をする時間が長いため、腰だけでなく、お尻や全身の痛みを感じる
特に、お尻のあたりが痛く、仕事に支障をきたす
右の股関節辺りを押すと痛みを感じるところが多くある
足の付け根の周りが変な感じがする
疲労がたまると、中腰になるとビリビリト電気が走る感じになる
最近は、全身に緊張感を感じるほどになっている
大阪市内の鍼灸院やカイロにも通ったがあまり変化を感じず、すっきり感もなく、あきらめていた


慢性腰痛症への鍼灸治療と施術後の状態について

来院当日の状態は腰から足にかけて、痛みが走ったり、しびれはないとのこと。

ただ前屈があまりできず、右足を抱え込むようにしますと痛みを訴えられました。

また腰から背中にかけての筋肉に緊張感があり、お尻の筋肉の緊張感に左右差があり、右の緊張感が強くありました。

・初回の鍼灸治療
腰の奥深くにあり、立っているときにからだを支えたり、足の曲げ伸ばしに使われる大腰筋という筋肉の緊張を取る鍼を主としました。
大腰筋に対しては、直径0.30ミリ、長さ90ミリの鍼を使用しました。

腰骨の上のあたりやおしりの筋肉の緊張、ふくらはぎの緊張を取り除く鍼もしました。使用した鍼は、直径0.24、長さ60ミリです。

また、腰椎の3番目と4番目に歪みがありましたので、それを是正する鍼も加えました。使用した鍼は、上と同じです。

鍼を刺したまま、約30分間、そのままで寝てもらいました。

その後、すべての鍼を抜き、まだ、筋肉の緊張が残っているところに鍼を刺し、丹念に緊張を取り除いていきました。

その際に、左側の腰骨の上3センチのあたりに、500円玉大の固い塊がありました。この塊の周囲に鍼を刺し、周りから徐々に緩め、最後に塊の中心に鍼を刺し、緩めました。

次に、左右の股関節の周りの緊張を取り除いていきました。

初回の鍼灸治療後は腰の重怠さがなくなり、なんとなく、すっきりした感じになっていました。

筋肉の深いところまで、鍼を刺したことにより、「悪いところに届いている」のを実感できたとのことでした。

腰を曲げたり、伸ばしたりしても、痛みや違和感はなくなっていました。

・2回目の治療
初回の治療後、2,3日は、仕事をしていてもまったく痛みを感じることはなく、うれしかったそうです。

治療の方法は、初回と同じです。500円玉大の塊は半減していました。

治療後は立ち上がった感じで、まったく違和感がなく、すっきりした感じになっていました。

・3回目の治療
前日、仕事中に腰をひねり痛みが生じたようですが、今まで程ではなかったようです。治療は初回と同じです。

治療後は太ももの裏の突っ張り感以外は、すべて良い感じになっていました。

・4,5回目の治療
少し、治療間隔をあけました。今までなら、腰痛や全身のだるさが出てくる頃なのに、生じないので、逆にこれでいいのかと思ってしまうぐらいまで改善していました。

太ももの裏の突っ張り感だけが少し残っている感じでした。

・治療後
太ももの裏の突っ張りも消えていました。間隔をあけても腰痛にならなくなってきましたので、5回目で集中的に治療するのを、一旦、終了しました。

その後、「メンテナンス」として、月に1度ほど通院されています。

施術者の感想

この患者さまは、1日中立ち仕事で、中腰になる時間も多く、腰痛は職業病ともいえます。この患者さま、痛めていた中心の筋肉は、大腰筋という筋肉です。腰の表面から、7~8センチの深さにある大きな筋肉です。

この筋肉の下に足に走る神経や血管があり、この筋肉が緊張しますと、それらの神経や血管を締め付けます。これにより、しびれや腰から足にかけての電気が走るような痛みが生じたりします。

このことはよくあることです。大腰筋に限らず、小殿筋、梨状筋などの腰やお尻の筋肉が、血管や神経を締め付け、神経痛が生じます。

坐骨神経痛なども、そのほとんどはこの筋肉の締め付けによるもので、いわゆるヘルニアによるものはあまりありません。

今回、ながさ90ミリという長い鍼を使用しています。患者さまは、長さを聞いただけで驚かれますが、心配することはありません。刺す深さが、5ミリであれ、90ミリであれ、「コリ」に当たりますと、からだの反応は同じです。

ただ、今回のように、筋肉が神経や血管を圧迫していますと、若干、様子が異なります。圧迫している根本に鍼が当たることにより、「ズーン」とした響き感が走ります。この感覚は、鍼を刺したままにしておきますと、徐々に緩んできます。これは、筋肉の緊張が取れてくることによります。

腰痛といってもいろいろあります。その原因である場所を見極め、鍼治療の方法を変えていくことが大切になります。

当院で、使用する鍼の長さを15ミリから90ミリまで用意しているのは、まさにこの点にあります。
 
中腰が腰痛の原因となる一つの理由があります。筋肉は常に運動しています。運動しているといことは、そこで、電気が生じています。筋肉からどのように電気が生じているのかをみる、筋電図というものがあります。

それによりますと、中腰の状態では、腰の筋肉は静止している状態だそうです。運動の準備も出来ていないそうです。その状態からものを持ち上げたり、急にからだを動かしますと、腰に負担がかかることは、容易に想像がつきます。

今回の患者さまも、中腰で仕事をする時間が長く、腰痛となっています。

このようなお仕事の場合は、一旦、腰痛が治りましても、再発する可能性はあります。

「うん?」と思った時に通院されるようにお勧めしたのは、この点によります。
た。

東洋医学からの視点

ほとんど、西洋医学の解剖学的な考えと同じです。

「コリ」は「気(エネルギー)」や「血(栄養素)」の流れを止めます。流れが止まりますと、痛みや、しびれが生じます。腕を長い時間、締め付け、痛みやしびれを感じた経験ある方は多いと思います。それと同じです。

これを、「通ぜずは痛む」と呼んでいます。

鍼により、この「コリ」を取り除きますと、気や血は流れます。これにより、痛みやしびれが改善されます。

これを、「通ずるは痛み止む」と呼んでいます。

そして、痛んでいる(コリのある)場所に鍼を刺さなければ、治らないとしています。

今回のような事例では、「大鍼をもって、深く刺せ」、「痛んでいる場所に次々に刺せ」と古代の医学書には記載されています。
 
実際のお客様の声:【慢性腰痛症】大阪市在住、40代 男性、鍼灸治療のケース

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