2017年12月16日9:33 AM カテゴリー:
ストレスと不妊,
不妊鍼灸
不妊治療は、非常にストレスが溜まる治療です。
妊娠していない状態(未妊)自体もストレスですが、不妊かもしれないという不安感が、繰り返し脳にストレスを与えます。
更に仕事のストレスやご家庭のストレスが加われば、あなたはいつリラックスできるのでしょうか?
【ストレスが妊活に与える影響】
・抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えることで、コルチゾー ルの原材料であるコレステロールが消費され、同じコレステロールから作られる女性ホルモンの分泌が少なくなる。
・ストレスの影響で脳の視床下部が機能低下を起こし、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)の分泌が起こらなくなる。
・ストレスが与えられた結果、免疫機能に異常をきたし、精子に対する免疫を働かせることで、妊娠しづらくなる。
・ストレス刺激により交感神経が過緊張となり、毛細血管の収縮が起こり、血行障害を誘発する。その結果、卵巣や子宮の血行不良が発生し、妊娠しづらくなる。
・ストレスの影響で免疫のバランスが崩れ、受精卵や胎児を免疫で攻撃したり、血栓を作りやすくなり、流産の可能性が高くなる。
【鍼灸治療はストレスに対抗できる治療法です】
鍼灸院 天空では、不妊だけでなくうつ病や線維筋痛症などの、脳機能やストレスに深く関係する症状の治療を、数多く治療させて頂いています。
このストレスや脳機能に対する治療と、妊活に対する治療は、共通している部分も多いのです。
そこで、多くの臨床で得た経験を、この不妊鍼灸に活かして、不妊の原因となるストレスの治療を受けて頂きます。
鍼灸治療は、脳の視床を通して、周囲でネットワークを作っている、偏桃体や海馬、視床下部という部分に働きかけます。
扁桃体は、情動活動の本体で、ストレスに対抗してやる気を出すホルモンの、ドーパミンを分泌するところです。
扁桃体にアプローチすることで、妊娠できない悔しさや落ち込み、流産などの深い悲しみによる影響を、少しずつ昇華できるようになります。
また海馬にアプローチすることで、こうした負の感情が深い記憶として刻み込まれないようにするのです。
妊活をしていると、多くの失敗が負の記憶として、繰り返しあなたを苦しめます。こうした負のループを、天空の不妊鍼灸で断ち切るのです。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20621276
(鍼灸でストレスが軽減され妊娠率が向上)
【脳とからだと鍼灸】
女性の生理周期には、脳の働きは欠かせません。脳の視床下部からの命令で、下垂体から指令が出ることで生理周期は始まります。
この始まりが無ければ、卵胞が成長することも、排卵することも、内膜が肥厚することもありません。
脳の働きで生理周期が起こるため、脳の機能が低下すれば、生理周期が乱れることも当たり前です。
視床下部には、普段密接に関係しているところがあります。1つは偏桃体です。扁桃体というところは、情動に関する処理を行うところです。
日常感じた嫌なことや、悲しかったことは扁桃体を通して感じています。妊活のつらかった思い出は、扁桃体によって感じているということです。
そしてもう一つは、海馬と言われるところです。海馬は、記憶を司るところです。
あなたのストレス体験は、扁桃体を通して処理され、海馬に記憶されます。そして、嫌なことを繰り返し思い出しては、イライラするのです。
この二つの脳機能は、視床下部にも大いに関係しています。嫌な記憶を繰り返し思い出しては、落ち込んだりイライラしたりしていると、視床下部は様々なところに命令を出します。
抗ストレスホルモンを分泌するように副腎に命令を出したり、自律神経に命令を出して、血圧を上げたり、血液をドロドロにしたり、心拍数を上げて動悸を打たせたりします。
こうした命令で起こったからだの変化は、多くは
冷え症や肩コリ、生理痛などの不快症状と繋がります。不快症状は更に負の感情を生み出し、負の記憶となります。
この3つが密接に繋がっているため、嫌なことを思い出すだけでも、視床下部に影響を与えて、生理不順や自律神経の失調状態などを作ってしまいます。
鍼灸治療は、こうした扁桃体ー海馬ー視床下部
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27812501
(反復鍼治療は、うつ病患者の扁桃体静止状態の機能的連結性を調節する。)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27559632
(鍼灸治療はうつ病患者の扁桃体の機能的連結性を調節する。)
鍼灸治療は、単に自律神経の調節や女性ホルモンのバランスを整えるだけでなく、妊活中のストレス管理にまで利用できるということです。