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2017年 鍼灸学会(東京:東京大学にて)がんと鍼灸

2017年7月13日4:18 PM カテゴリー:学会・勉強会

がん患者に対する鍼灸治療の現状と課題

近年の研究では、2人に1人はがんになると言われており、ある意味「身近な」病気といえます。

がんに対する治療法には、主に以下のようなものがあります。

1.手術療法

2.化学療法

3.放射線療法

4.先進医療としてのがん治療法

5.がん治療に伴う副作用を軽減する支持療法

6.身体的・精神的苦痛を緩和する緩和療法

 

また、対象となる患者さんも、がんが体内にある担癌患者、がん治療後患者(がんサバイバー)、患者家族などさまざまになります。

 

このようながん患者さんに対して、私たち鍼灸師が何ができるのか?これが今回のテーマになります。

実は、このテーマに関しましては、全日本鍼灸学会で2004年からシンポジウムを開催、積み重ねてきています。

その結果、少しづつ、私たち鍼灸師サイドだけでなく、医師を含めて医療関係者、患者さんとそのご家族にも、鍼灸のがんに対する役割について関心が高くなってきています。

 

今回のシンポジウムは、そのあたりをもう少し深く検討する内容でした。

 

1.癌治療における鍼灸治療の役割  大阪大学大学院医学系研究科 大野 智先生

 

抗癌剤をはじめとした治療法が進歩したことで、がんの5年相対生存率は上昇傾向にあるそうです。

 

ただ、それに伴う副作用、合併症、後遺症に苦しんでいる患者さんが増加しているそうです。

 

末梢神経障害としてのシビレ、爪・皮膚障害、脱毛など含む外見の変化に対する悩みは2003年の19.2%から2013年では、42.7%と明らかに上昇しているとありました。

これにより、2016年に「がん対策基本法」が改正され、副作用、合併症、後遺症を軽減する支持療法の開発と普及を研究するようにとされているそうです。

 

また、西洋医学を前提とし、これに補完代替医療や鍼灸を含めた伝統医学などを組み合わせ、生活の質(QOL)の向上を目指す、「統合医療」も注目されているそうです。

 

日本緩和医療学会による「がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス」に鍼灸治療のエビデンスが掲載されています。

 

残念ながらエビデンスレベルは高くありません。

これは、鍼灸治療は効果を出してはいますが、プラセボ群との間に差がないことが原因です。

鍼灸の臨床試験をするにあたり、このプラセボ群の設定に問題があることは、よく話題にあがりますが、解決は難しく、「群間差」が認められないので、「確定」できないという判断がなされます。

 

この辺りをどうするかが、今後、鍼灸治療がどう進むかの大きな課題ではないかと思っています。

 

大野先生によりますと、近年では、がん治療による副作用の一部には効果があるというエビデンスも集まりつつあり、今後、鍼灸治療が癌治療に対する役割が高くなっていくと予想され、また、そうなるように期待しているとありました。

 

2.がん患者の愁訴に対する鍼治療効果とQOLに及ぼす影響 埼玉医科大学 東洋医学科 小内 愛先生

 

小内先生からは、主に埼玉医科大学におけるがん患者さんへの鍼灸治療の効果について口演がありました。

 

欧米の統合医療ガイドラインなどによりますと、鍼治療は以下のような症状の改善に対して効果があり、推奨されているそうです。

1.がん性疼痛

2.放射線療法に伴う航空乾燥

3.抗がん剤や術後の悪心・嘔吐

4.抗がん剤により神経障害

 

これらのことにより、国際的には、がん患者さんの鍼治療への関心が高まってきているそうです。

 

また、埼玉医科大学におきましても、日常の臨床および、試験で、以下のような症状に効果がることを示されてきているそうです。

1.疼痛や麻痺、浮腫

2.悪心・嘔吐、食欲不振、便秘などの消化器症状

 

そして、これらの症状を改善していくには、早期から鍼治療を開始して、可能な限り継続することにより治療効果が上がっていくそうです。

 

がんの併発症状の内容により鍼治療の方法を変えているそうです。

例えば、疼痛には解剖学的な考えで対処して、悪心・嘔吐などの消化器系症状には、伝統医学的な考えで治療方針を立てているそうです。

 

疼痛に対する臨床研究の結果の紹介がありました。

がん患者さんの訴える疼痛にはいろいろな原因が考えられます。それに対して、がん自体が痛藻の原因、がん治療に伴う痛み、そのほかの痛み分類して、鍼治療の効果を検討されています。

結果は、それぞれ50%以上の改善率だったそうです。

 

また、がん患者さんのQOL評価の発表もありました。

20~80歳の担癌患者さんで、がんへの標準治療を受け副作用のあった末期がん18例に約1年半、鍼灸治療を行いその結果をVASという痛みスケールとSF-8というQOLをみるスケールを用いて評価されています。

治療間隔は1週間に1~2回の鍼灸治療を行っています。

主な副作用は、化学療法における足のシビレ、手のシビレ、嘔吐、便秘、腹痛だったようです。

 

結果は、VASが60から55、そして、45へと下がり、痛みの改善が見られたそうです。

SF-8は、精神的健康が優位に改善され、身体評価は変化がなかったそうです。

 

鍼治療が癌の副作用である症状改善に効果があり、日常生活の質も高くできる可能性があることを示唆されたとありました。

 

この発表も対照群がなく、症例報告だけなので、エビデンスレベルには、疑問がありますが、まず、症例を積み上げることが大切なので、今後に期待したいところです。

ただ、欧米においてはランダム化比較試験により鍼灸ががん治療に一定の効果があると高いエビデンスレベルが出ているのに、日本においては少ないのが残念なことと感じました。

 

3.緩和ケアにおける鍼灸治療の果たす役割 福島県立医科大学 会津医療センター 漢方医学講座 鈴木 雅雄先生

福島県立医科大学の会津医療センターでは、昨年度から有給の鍼灸の卒後研修システムが開始されています。

現在のところ、鍼灸師は医師と異なり卒後研修が義務付けれらていませんので、福島医大のシステムは、画期的とも言えます。

今後、このようなシステムが増えると鍼灸に対する世の中の見方も少しは変わるのではと思っています。

その会津医療センターでは、緩和ケアにも関与しているそうです。

緩和ケア病棟の入院患者のうち16.3%が漢方内科へ紹介されているそうです。

 

緩和ケアを含むがん医療の目標は、延命だけでなく、患者さんの生活の質(QOL)を維持・向上させることにあります。

また、近年の考え方では、緩和ケア=終末医療ではないとされ、がんになった時点から緩和ケアを含めて医療を勧めるように変化してきているそうです。

これは、複数の医学雑誌に、早期からの緩和ケアの介入によりQOLの改善、一部では生存期間が優位に改善したいう無作為化比較試験の結果によるそうです。

そして、緩和ケアを含め、どのような治療を受けるかは、「患者の意思決定:(ACP)」によるとされるようになってきているようです。

早期緩和ケアの予後に与える影響が大きく、また、抑うつ、身体症状の改善・維持にも役立っています。

ある研究報告によりますと早期緩和ケアとこれまでの緩和ケアにおける延命期間は、11.6年対8.9年と、有意に早期緩和ケアが延命できたそうです。

 

患者さんの意思決定とQOL(生活の質)の向上、身体症状の改善が、生存期間を延長させることが分かってきているそうです。

 

会津医療センターの緩和ケアにおける鍼灸治療におきましても、胃運動の改善、腸管運動の改善を指せることにより、緩和病棟の入院患者さんの55%が、外出・運動できるようになり、41.7%が生存期間が伸びているそうです。

 

このように、鍼灸治療により体調管理ができ、その結果、予後の改善できることが示唆されたとありました。

 

4.開業鍼灸師としてがん患者になにができるのか 木更津杏林堂 金井 正博先生

金井先生からは、開業鍼灸師ががん患者さんにできることの口演がありました。

がんについては、紀元前300年頃の医学書である「素問」、「金匱要略」などにすでに記載されています。

 

鍼灸治療ががん患者さんに対してできることは、体力の増強、免疫力の拡大、精神的な安定、睡眠の質の改善、血液循環の促進などになります。

 

先生のところに通院されているがん患者さんの属性は以下のようになります。

・担癌患者

・がん手術後の患者

・抗がん剤を拒否された患者

・末期がん患者

など、さまざまな患者さんが来院されているそうです。

 

このような患者さんに金井先生は、以下のようなことを目的に鍼灸治療を行っているそうです。

・再発予防

・不安感の軽減

・健康・体調管理

・疼痛予防

 

そして、これまでの経験から、開業鍼灸師は、患者さんと接する時間も長く、意思を尊重できる、また、鍼灸治療と併用して、生活習慣の改善、食事指導をすることによりQOLが高まることが期待できるとありました。

その結果、歩行などの軽度の運動ができるようになり、血液循環が改善され、がん性疼痛が消失すケースもあるということでした。

 

金井先生の考えでは、鍼灸治療により歩行がしやすい環境づくりができ、歩行により、疼痛リスク、再発リスクなどが減少する傾向にあるということでした。

また、鍼灸治療は、がん患者さんの心身に及ぶ体調管理やQOLの向上に有効であると考えられるとありました。

 

ただ、問題点としては、開業鍼灸師ががん専門医と連携することが難しく、患者さんから聞く以外に現代医学的な情報を得ることができないことがあるとありました。

 

この点は、がん以外の病気でも、以前より問題になっており、一開業鍼灸師が専門医とどのように連携していくのかが、今後の課題ですが、現在のところ、その見通しは暗いと言わざる得ません。

 

5.担癌患者と、その家族への対応 明治国際医療大学 はり・きゅう学講座 和辻 直教授

 

明治医療国際大学の付属鍼灸センターでは、2年前より、在宅訪問鍼灸を行っているそうです。

この活動は、以前から同大学の附属病院での訪問診療や訪問看護を行っている中で、附属病院度出鍼灸治療を受けた経験のある担癌患者さんから「鍼灸治療を自宅でも行ってほしい」という要望に応えたものだそうです。

 

また、訪問診療を行っている医師からも推薦があり、実施することができるようになったそうです。

 

在宅訪問鍼灸の対象は、緩和ケアを必要とする方が、多数占めているそうです。

 

在宅訪問鍼灸を行うことにより、終末期を迎えた患者さんが安心して他界される例もあり、鍼灸の果たす役割は多い気のではないことでした。

 

また、最近では担癌患者さんの家族へのケアの重要性が指摘され、実際、ご家族に鍼灸治療を行うことにより、精神的、肉体的負担が減り、結果、良い看病ができるようになったそうです。

 

このように鍼灸治療が、担癌患者さんに対して、お役に立てることは多いことが示されてきています。

ただ、組織体制や法的準備だけでなく、専門医との連携が上手くいっていないのが現状です。

 

実際、埼玉医科大学、福島県立医大、明治国際医療大学では、担癌患者さんの治療を積極的の行っているようですが、それぞれ、附属病院があり、また、そこに勤務している専門医も鍼灸に理解があるからできることといえます。

 

明治国際医療大学の和辻教授の発言に「鍼灸の学会や業界レベルにおける対応が必要」とありましたが、正にその通りだと思います。

 

鍼灸はがんに限らず難病に一定の寄与ができることは分かってきていますが、そのことが上手くいかされていないのが現状といえます。

 

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